はじめての家庭菜園

家庭菜園初心者の作業日記です。

農業大国アメリカで広がる「小さな農業」

今朝は、早起きして畑に行く予定だったんだけど、雨で断念した。ストックしてたブログネタもなくなったしw、ベランダに置いてあるなにかを撮影するにも厳しかったので、最近読んだ本についての備忘録。

 CSA(Community Supported Agriculture)という言葉を、きちんと認識したのはこれが最初だと思う。

Wikiにはこうあった。

消費者が特定の農場または農場グループの収穫物を買えるようにすることで、食品システム内で生産者と消費者をより密接に結びつけるシステムです。 

 本書ではこう表現している。

生産者と消費者が小売業者を通さず直接つながり、継続的に農産物や食材を取引する手法です。(中略)イメージとしては、スキー場のシーズン券やプロ野球の年間シート、遊園地の年間パスポートに似ています。  

このCSAがアメリカで拡大している状況をレポートしたもので、野菜に限らず、肉や魚介類、パン等の加工品にまで及んでいることがわかります。

読んでいて感じたのは、単にオトクだから「シーズン券」や「年間パスポート」を買うというよりは、農家を応援して一緒に盛り上げたい・喜びを分かち合いたいから買うという消費者側の意識の強さ。たしかに言葉がそうですよね。Community-supported agriculture _日本では「地域支援型農業」「地域が支える農業」と訳されることが多いらしい。また、筆者は「コミュニティ支援型農業」と呼びたいらしい(「コミュニティ」には「地域」という意味と「(利害や思想などを共有する)社会」という意味があるから)。

最近ではネットもあたりまえになったし、直売所や道の駅等も増えたので、農家が消費者に直接販売する機会はたくさんなんだろうけど、消費者側からの応援というのは、日本ではまだ多くはないはず。

本書には、日本でのケースもいくつか紹介されてますが、私自身たまたま青森県弘前市にある「しらとり農場」のことを数ヶ月前に知りました。「1年分の代金は前払いで、たとえ不作であっても(予定している量を収穫し、届けることができなくても)、お客様にはそれでも良いとご理解いただいている」と聞いてビックリしたことを思い出します。作る(売る)側と、食べる(買う)側の両方が、お互いのこと地域のことを想っている関係性がいいなぁと感動したのでした。

そんなCSA、単独の農家さんによるものだけではなく、家庭菜園をしている人たちも参加できるプラットフォームが現れるといいですね。たまに「定年退職して家庭菜園をはじめたけど、だんだん本格的になってきて、いまでは肥料代でも稼げるようにと、道の駅に出品するようになりました」というような方をお見かけします。そういう方も参加しながらコミュニティを作っていけるプラットフォーム。希望します♪

あと、パンのCSAのところで出てくる、小麦製粉所を地域に取り戻す話しは、スマートテロワールの考え方に関連付けて解説してほしかった。この言葉についても、いずれ備忘としてちょこっと書き留めておきたい。いずれにしても、食料の持続可能性を目指しながら、地域(コミュニティ)を支援するという方向は、同じだと感じるから。

 

以下は本の中に出てきた組織等のリンク(間違ってるのもあるかも。。)

第1章 なぜアメリカでCSAが拡大したのか

第2章 CSAで産消ウィンウィン

第3章 野菜だけじゃない多様なCSA

第4章 なるほどCSAの応用術

第5章 日本でCSAを生かすには

スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換

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CSA 地域支援型農業の可能性―アメリカ版地産地消の成果

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